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第十五話 天台山

Author: 春埜馨
last update Last Updated: 2025-10-27 07:07:06

|師玉寧《シーギョクニン》にこっ酷く叱られた後、霊力を封じられた|墨余穏《モーユーウェン》は、魂魄の状態を|道玄天尊《ダォシュエンてんずん》に見てもらう為、|師玉寧《シーギョクニン》と天台山へ向かうことにした。

「ねぇ、|賢寧《シェンニン》兄〜。|道玄天尊《ダオシュエンてんずん》のお力で、どうにかなるかな〜」

「それは分からない。だが、行ってみる価値はある」

これまでも数々の難題を解決してこられた天尊だ。

何か手立てを指し示してくださるかもしれない。

|墨余穏《モーユーウェン》はそんな淡い期待を胸に抱き、|師玉寧《シーギョクニン》と途切れ途切れな会話をしながら、山頂を目指した。

しばらく歩くと、天台山の門へ繋がる分かれ道に差し掛かる。

「お! 懐かしいね〜ここ。覚えてる? この分かれ道で俺ら出会ったんだよ。また石ころ遊びでもする?」

「しない」

|師玉寧《シーギョクニン》は相変わらず不機嫌のようだ。

(そりゃそうだよな。俺と一緒にいるってだけで、こうして毎度、面倒事に巻き込まれる……)

|墨余穏《モーユーウェン》は|大篆門《だいていもん》に行ったことを腹の底から後悔した。もしあの時|豪剛《ハオガン》が近くに居たら、絶対に行くなと止められていたはずだ。

|師玉寧《シーギョクニン》を横目で見る。

他にも門主としてやる事があるはずなのに、|墨余穏《モーユーウェン》は申し訳ないという気持ちに駆られ、「ごめん」と謝った。

「別にお前の為に天台山へ行く訳じゃない。別件で用があるからだ」

「用って? |道玄天尊《ダオシュエンてんずん》に?」

「違う。|香翠天尊《シィアンツィてんずん》だ」

「……ふぅ〜ん」

香翠天尊と聞いて「またか……」と胸の内で嘆き、|墨余穏《モーユーウェン》は大人げなく不貞腐れた。

そして、じわじわと目には見えない大きな虚無感が墨余穏を襲い始める。

横にいる|師玉寧《シーギョクニン》を見ていると、自分のことなど何一つ眼中にないのだと分かる。自分が死んだ後も、天流会で出会った知り合いが死んだ程度にしか思っておらず、それ以上はきっと何も思わなかったに違いない。今、横にいるような澄ました顔で「そうか」と受け流し、変わらない日常を送っていたのだろう。

|墨余穏《モーユーウェン》は、更に勝手な妄想をし
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Comments (1)
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Eve郁
デート道中と思いきや、まさかの別行動......それでもついて来てくれる師玉寧はさすがですっ……... 果たして無事に辿り着くのか、それともハプニングが待ち受けているのかっ…… 続きを気長に待たせていただきます...️
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